※本記事はCR10以下でのビルドを中心に記述しています。
[訓練]特技の概要
一部の特技には、[訓練]というタグが付いている。CR10以下のキャラクターの場合、このタグが付いている特技は最大で2つまでしか取得できない。
取得数に追加の制限が課される分、他のものより汎用性が高く、強力であるものが多い。
[訓練]特技は一般特技に多い。戦闘特技の場合、《エナジーマスタリー》や《ヒーリングマスタリー》のような、キャラクターの戦闘における主たる役割を強化するものに多い。
強力な特技であるから、上限まで取得することをオススメする。
PC作成にあたって、強さだけを追い求める人は多くない。もちろん、強さを過剰に人に求めることをしてはいけない。しかし、[訓練]特技を取得することは、手軽にPCの性能を向上させる手段となる。PCの性能が向上すれば、「やりたいこと」に割けるリソースが多くなり、好きなことをやりやすくなるだろう。
オススメの[訓練]特技
何取ったらいいかわからない!→《フォーチュンスター》
地力を上げたい!→《トレーニング》、各種族の能力基本値上昇特技(《狼の体術》等)
耐久を上げたい!→《フィジカルタフネス》
回復に特化したい!→《ヒーリングマスタリー》
武器攻撃でガンガン攻める!→《ウェポンマスタリー》
魔法で攻める!→《エナジーマスタリー》《サモニングマスタリー》《アストラルマスタリー》
[訓練]特技個別評価
共通特技
アタックマスタリー
攻撃力が上昇する。武器種別を問わずダメージ量を上昇させられ、《カウンターブレイク》のような特技でも参照できる。しかし、ダメージ上昇の効率自体は《ウェポンマスタリー》に劣るため、攻撃力を複数回参照する手段があったり、複数種の武器種別を使い分ける場合に使いたい。《ウェポンマスタリー》に重ねて取得して、火力を追い求めるのも良いだろう。
ウェポンマスタリー
特定の武器種を使用した武器攻撃のダメージが上昇する。武器種別は固定されるが、攻撃特技を問わずダメージを上昇させられ、《基本武器攻撃》にも適用される。武器攻撃を主とするキャラクターの有力候補。他の[訓練]特技との兼ね合いもあるが、攻撃特技のSRを伸ばすよりこちらを取得・成長させたほうが強い場合が多い。
トレーニング
個人的に一押しの特技。特定の能力基本値が3点上昇する。能力基本値が3上昇したとき、どのような影響があるか考えてみよう。まず、最も高い能力値を成長させた場合、命中値が1上昇する。また、能力値や能力基本値を参照する特技の効果が上昇する。さらに、それぞれの能力値ごとに以下の影響がある。
能力値 | 得られる影響 |
STR | 運動値+1,耐久値+1,物理防御力+2,行動力+1 |
DEX | 解除値+1,操作値+1,回避値+1 |
POW | 知覚値+1,交渉値+1,抵抗値+1 |
INT | 知識値+1,解析値+1,魔法防御力+2,行動力+1 |
表内の効果だけで、合計すると特技1つ分程度の性能がある。さらに命中を向上させたり、他の特技で参照することもできるのだから、見た目以上に強力な特技である。SR上限が1であり、伸びしろがない点がデメリットと言える。回避値や抵抗値を上昇させる手段としても貴重であり、防御判定を重視する武闘家や《矢斬り》型武士などはぜひ取得したいところ。
《法儀の伝承》等、各種族の能力基本値増加特技には劣るが、誰でも取得でき、それらと重複させることも可能。
フィジカルタフネス
シンプルにHPが増える。この量のHP上昇は、敵の攻撃を追加で1撃耐えうるだけの効果が期待できる。CRの上昇につれて相対的に価値が減ずるため、低CRでこそ輝くだろう。もちろん、高CRでも十分強力な特技ではある。
フォーチュンスター
因果力が2点増える。迷ったらこれを取ればいいと言えるほど汎用性が高い。判定の強化に強制移動対策、BS解除までなんでもござれ。特定のビルドに相性が良いというわけではないのだが、常に無駄にならない汎用性の高さが最大の売り。因果力の価値はCRが上がっても減ずることはないのも利点。
マジックマスタリー
魔力が上昇する。魔力を1ラウンドに何度も参照することが容易である、回復職に向いている。魔法攻撃職の場合、メイン職業固有の《〇〇マスタリー》を参照しにくいビルドの場合や、それらと重ねて取得する場合に検討できる。
ヒューマン
スキルプラクティス
特定の技能判定に+1Dする。任意の技能判定を選択できる以外は、他種族や職業にも同様の特技はあり、[訓練]タグの制限を消費してしまうだけ劣化と言える。特に知識判定は共通特技の《リテンティブメモリ》があるため、これと重ねる場合以外で取得する意味はない。訓練タグは2つまでという制限が苦にならない極低CRにおいて、どうしても伸ばしたい技能判定があれば採用の余地はある。
ヒューマンの鍛錬
全能力基本値+1。特化するというよりは、満遍なく能力値を底上げする感じ。これ込みで3nになる能力基本値が多くなるように、能力基本値を調整して使おう。
フェイバリットアーツ
大人気特技。SRはCRまでしか伸ばせない制約を超えて、戦闘特技のSRを伸ばす。この特技の役割は2つ。1つ目は、一般特技の枠を使用して、戦闘特技のSRを成長させる、つまり一般特技枠を戦闘特技枠に変換すること。2つ目は、SRはCRまでしか伸ばせない制限を突破できること。どうしても戦闘特技枠が足りない場合や、CR4以下でどうしてもCRを超えて成長させたい特技があると強力。強力ではあるが、漠然と取得してしまうと、訓練枠の浪費にしかならないのでよく考えて取得したい。
エルフ
エバーグリーン
魔法防御力が上昇する。CR10以下では4点の上昇。《トレーニング:INT》だと技能判定や行動力を上昇させつつ魔法防御力を2点上昇させられるため、そちらも検討したい。効果量はこちらのほうが大きく、重ねて取得することもできるため十分採用価値はある。
エルフの訓練
DEXとPOWの基本値が上昇する。《トレーニング》のところでも述べたように、能力基本値を伸ばすのは強力である。さらにこれは合計で4点伸びるうえ、回避と抵抗を伸ばす能力値であるため、武闘家垂涎である。
フォレストダンサー
行動力上昇。なんとしても先制したいキャラクターに。
ドワーフ
ドワーフの技
STRとPOWの基本値上昇。この手の特技は総じて強力である。STRでは物理防御力が、POWでは抵抗値が伸びるため、物理魔法両方に強くなると言える。
ハーフアルヴ
アルヴの追憶
DEXとINTの基本値上昇。もちろん強力。DEXでは回避値が、INTでは魔法防御力が伸びるため、物理魔法両方に強くなると言える。
ディメンジョンウォーカー
瞬間転移の距離延長。ミスティカルパス等で瞬間転移を積極的に行うなら強力。たまにしか瞬間転移を使わないなら、訓練枠を割くほどの働きは期待できない。
猫人族
キャットリフレクション
受ける追撃の強度減少。ピンポイントでの対策になるため、刺さる相手とそうでない相手がはっきり分かれる。貴重な訓練枠を割く程かはわからないが、追撃が予想されるシナリオや、味方の行動で追撃を受けるビルドであれば採用できる。
猫の敏捷
DEX基本値上昇。CRによっては、回避値が+2されることになり非常に強力。回避型必携。
狼牙族
狼の体術
STR基本値上昇。もちろん強力。ちょうどこれでSTRが2点上がるように能力基本値を調整したい。
サイレントプレデター
ヘイトアンダー時に火力上昇。あらゆるダメージロールに適用できるのが利点。特殊攻撃のダメージを上昇させる手段は非常に貴重。武器攻撃の場合、《ウェポンマスタリー》の方が使いやすいだろう。
ムーンライトヴェール
ヘイトトップ時に軽減を得る。他に軽減を得る手段を取得していない戦士職やサブ盾なら採用できる。守護戦士や召喚術師の場合、メイン職業で軽減を得るため相性は良くない。
狐尾族
狐の蠱惑
POW基本値上昇。もちろん強力。CRによっては抵抗値が2点上昇するため、極めて強力。
三尾の妖力
因果力1点のコストを3回踏み倒す。3回使い切れば、因果力3点に相当する。汎用性では《フォーチュンスター》に劣るが、特技などで積極的に因果力1点を使用していくなら強力と言える。因果力2点というコストのうち1点にこれを使うといったことはできないため注意が必要である。
法儀族
法儀の伝承
INT基本値上昇。例によって強力。
戦士職
サバイバビリティ
消耗表の体力・物品を-1,HP+10。消耗表の対策をしつつ、HPを上昇させられる。
レジリアンス
回復力上昇。戦士職では多重に回復力を参照するのは難しいため、それなりのPOWを用意したい。
バスタードウェポンリィ
ロマン構築のおともに。訓練と特技枠を消費するため、十分な利点を見出して運用したい。初心者にはオススメできない。
武闘家
エクセレントアーツ
CR11以上用。対応スキルを十分活かせれば強力。
回復職
キープザチーム
《サバイバビリティ》系特技。体力と気力は消耗表の中でも、特に戦闘に直結するため使いやすいと言える。
ヒーリングマスタリー
回復力強化。最大15のブーストは大きく、回復力は多重参照も可能のため強力。森呪遣いの場合は《リジェネマスタリー》と合わせて取得したい。
武器攻撃職
トリートメントスキル
回復力強化。対応特技が吟遊詩人にしか存在しない。十分な効果量を得るにはある程度のCRが必要なこともあり、CR10以下で取得する意義は薄い。
リスクマネジメント
《サバイバビリティ》系特技。体力が含まれないため若干使いにくいが、HP上昇があるため無駄にはならない。
魔法攻撃職
コンサーヴィングオーラ
《サバイバビリティ》系特技。対応しているのが戦闘への影響度が少ない2種であるため、使いにくい。HP上昇があるので無駄にはならないが、他と比べるとどうしても一歩劣る。
妖術師
エナジーマスタリー
3属性から一つを選び、ダメージ強化。普通に属性攻撃をする妖術師であれば必修と言える。
テンペストロード
CR11以上用であるため割愛。
ブリザードルーラー
CR11以上用であるため割愛。
ヴォルケーノオーナー
CR11以上用であるため割愛。
召喚術師
サモニングマスタリー
特定タグを必要とする攻撃のダメージを上昇。対応特技を使用する場合欲しいが、(SR×2)Dで参照する攻撃手段の場合は当然そちらを優先したい。
付与術師
アストラルマスタリー
精神ダメージ上昇。ダメージロールを行うタイプの付与術師なら。攻撃魔法を複数使い分けたり、火力に特化するならぜひ取得したい。
サイコチューナー
CR11以上用であるため割愛。