[スタイル]とは
特技につけられるタグ。それぞれに定められた装備品の条件を満たしている場合に、一つだけ適用できる。
戦術の根幹をなすものが多く、これらの特技を適用するために装備品等を選ぶ価値がある。
キャラクターを作成するにあたって、スタイル特技から決めるのも有効だ。スタイルが決まれば自ずと装備や他の特技も選びやすくなる。
一つしか同時に適用できず、装備の制約もある分、特技としての性能は高い。装備に合うものがあれば基本的に取得すべきだろう。
一つしか同時に適用できない関係上、複数種取ると効率は下がるが、状況によって使い分ける玄人もいる。
武士と神祇官は《流派:〇〇》、それ以外は《〇〇・スタイル》という名称で統一されている。
各特技所感
片手2倍スタイル
[片手]武器1つだけを装備していることが条件で、武器の攻撃力を2倍で参照するスタイルを本記事では「片手2倍スタイル」と呼ぶ。《ジャグラー・スタイル》《フェイバードウェポン・スタイル》《フェンサー・スタイル》《流派:火閃絶刀》《流派:風花旋刀》が該当する。片手武器であるため比較的安価で済み、追加効果による固有のメリットもある。
さらにこのうち、《フェイバードウェポン・スタイル》《フェンサー・スタイル》《流派:火閃絶刀》には追加効果がSR1で初ラウンド、SR2で常時適用されるという共通点がある。
戦士職
マイティボウ・スタイル
[弓]を装備していることが条件。弓の射程を伸ばし、至近への攻撃を可能とする。射程を伸ばす効果は貴重。普通の弓であれば射程4Sq、遠当ての弓であれば5Sqに達する。普通の弓を使っても、魔法攻撃と同じように4Sqの射程と至近への攻撃を行える。戦士職で弓を扱うなら必修。武闘家は弓を装備できないため、事実上守護戦士と武士専用。
守護戦士
グレートウォール・スタイル
[盾]を2つ装備していることが条件。《ブロックミサイル》のボーナスを増やし、SR2では盾の物理防御力を強化する。《ブロックミサイル》を使用することで武闘家と同程度の回避・抵抗判定を行えるようになる。《ブロックミサイル》に依存する以上、そのSRはなるべく上げておきたい。物理防御力を強化する効果は、数値の合計こそ《シールドマスタリー》に劣るものの、盾の物理防御力を参照する《シールドスウィング》《ヴァイカリウスシールド》と相性が良い。また、二枚盾をするのなら結局は《シールドマスタリー》もこちらも両方取ることになるだろう。
武士
流派:火閃絶刀
白兵攻撃可能な[片手]武器1つだけを装備していることが条件。「片手2倍スタイル」の一つ。追加効果として、回避と抵抗が上昇する。回避と抵抗が上昇するため《矢斬り》などと相性が良い。
流派:風守雷攻
白兵攻撃可能な[片手]武器を2つ装備していることが条件。二刀流状態になり、毎ラウンド障壁を得る。現状二刀流状態を武士で参照することはないため、純粋に障壁を得るための特技と言える。攻撃力を犠牲に耐久力を高めるが、攻撃力が犠牲になるため《カウンターブレイク》の効果が低下してしまうデメリットがある。味方に神祇官がおらず、かつ《カウンターブレイク》を取りづらい低CRでは採用できるかもしれない。「護法の」やバリアコートなどを合わせ、[障壁]であることを活かしたい。
武闘家
ツインバード・スタイル
[投擲]を2つ装備していることが条件。装備した武器の攻撃力を合計し、至近への攻撃も可能となる。また、SR2で命中が上昇しSR3で《シャドウレスキック》の射程を延長する。遠距離攻撃の中では射程でも攻撃力でも劣る投擲武器にとって、接敵リスクの軽減と火力の増強を図れるため、武闘家で投擲をするのなら必修。投擲武器2つを装備すると命中が2下がるため、それを相殺できるSR2効果は優秀。接敵せず戦うことが増えるため、SR3効果も有用。
回復職
クローシャー・スタイル
杖を装備可能になる。通常は装備可能ランクが-2されるが、SR2でその制限を無くせる。基本的には両手杖を装備するために使うべきだろう。SR1では補助装備スロットを節約する程度の効果しかないが、SR2であれば火力の増強に繋がる。片手杖2本で行動力を増やしたりプレフィックスドアイテム効果を2つ適用するのに使えなくもない。
また、ネームドアイテムの杖を使用したい場合にも有用。
セイント・スタイル
素手であることが条件。ヘイト3以上の特技のヘイトを-1できる。SR2では命中が上昇する。両手を開ける必要があるが、もともと《クローシャー・スタイル》以外では杖を持てないため魔力の低下はさほど問題にならない。攻撃力は期待できなくなるため、ヘイト3以上の武器攻撃のコスト軽減には向かない。ヘイト3以上の特技を1ラウンドに複数回使うと効果的だが、そうすると合計でヘイト4以上になってしまうためリスクはある。単純に魔法攻撃のヘイトを軽減するだけでも十分な働きではある。
テンプラー・スタイル
[両手]武器を持つことが条件。回避と抵抗が上昇し、SR2では物理防御力も上昇する。両手武器を持ちながら耐久面を補え、前線に立ちやすくなる。両手武器を持つのならぜひ取得したい。
フェイバードウェポン・スタイル
白兵攻撃可能な[片手]武器1つだけを装備していることが条件。「片手2倍スタイル」の一つ。追加効果として、武器攻撃のヘイトを軽減する。追加効果もとりあえず無駄にならないので、深く考えなくても使いやすい。
施療神官
ダブルシールド・スタイル
[盾]を2つ装備していることが条件。盾で武器攻撃できるようになり、SR2・3ではそれぞれ萎縮と放心を無効にできるようになる。盾の攻撃力自体は低いため、火力にはあまり期待できない。また、《ホーリーシールド》を攻撃手段にする場合SR1効果が無駄になってしまうのも難点。萎縮・放心を無効にできるのは他の特技では真似できない利点。
拡張ルールブック発売時に効果が変更になり使い勝手は下がってしまった。
ホワイトローブ・スタイル
[盾][重鎧]を装備していないことが条件。回復力と《リアクティブヒール》《リアクティブエリアヒール》の回復量が増加する。防御力を犠牲に回復量を高めるスタイルと言える。SR上限が3であるため、回復量そのものが増え防具の性能差も開いてくる高CRでは厳しいか。低CRであれば抜群の回復能力を発揮する。
森呪遣い
ソリタリーシーダー・スタイル
[従者召喚]の効果を受けていないことが条件。これだけは例外的に装備品ではなく使用特技の方に制限がかかっている。ダメージロールを高係数で強化し、SR3ではヘイト減少効果もついてくる。これも高性能だが、[従者召喚]も基本的に高性能であるため、どちらが良いかは考えて取得したい。SR3の追加効果が強力であるため、取得するなら可能な限りSRは上げておきたい。魔法ダメージではどの[従者召喚]よりも高い火力となるため、純魔法型に向いている。
神祇官
流派:群雲弓月
男性専用。[中鎧]を装備可能になり、魔法防御力が上昇する。SR2ではさらに弓を槌斧としても使えるようになる。中鎧を装備可能になるが、軽鎧でも魔法防御力の上昇はあるため、男性神祇官でSTRが4以上ならとりあえずSR1で取得して防御力を上げるだけで充分強力。SR2効果を前提にした特技がいくつかあるが、どれも使い勝手が悪いため玄人向け。
流派:風花旋刀
防具を装備していないことが条件。女性専用。防御力が飛躍的に上昇する。SR2では刀用の「片手2倍スタイル」になり、さらに攻撃力と同じだけの魔力が得られる。DEX次第ではあるが普通に防具をつける程度の防御力は確保でき、SR2なら攻撃力と魔力を低価格で高められるため、総合してかなりの資金節約になる。武器攻撃型回復職のジレンマである、武器にお金をかけると回復性能が下がるという欠点も克服できるため見た目以上に使いやすい特技である。魔法攻撃キャラであっても十分強力であり、これ目当てに女性にするだけの価値はある。
武器攻撃職
ツインアーム・スタイル
白兵攻撃可能な[片手]武器を2つ装備していることが条件。[二刀流]状態になり、攻撃力を合計できる。SRを伸ばすと攻撃力がさらに上昇する。お金さえかければ随一の火力を誇り、SR2以降も高効率。[二刀流]を活かせる盗剣士には《フラッシュエッジ・スタイル》という強力な対抗馬がいることが難点だが、素の火力では上回る点で差別化は可能である。
ツインアーム・スタイルⅡ
《ツインアーム・スタイル》の上位特技。CR11以上であること以外は《ツインアーム・スタイル》と同様。SR2以降の性能が上がっている。
フェンサー・スタイル
白兵攻撃可能な[片手]武器1つだけを装備していることが条件。「片手2倍スタイル」の一つ。追加効果として、移動力を上昇させる。移動力を上昇させる効果は貴重であり、白兵攻撃は接敵しないと行えないことから相性が良い。シンプルに使い勝手の良い特技である。
暗殺者
キラービー・スタイル
投擲武器を装備可能になり、投擲武器を装備している場合に攻撃力がSRに応じて増加する。SR2では攻撃武器の切り替えをイニシアチブで行えるようになる。火力自体は落ちてしまうが、投擲専用特技がいくつかあるため有効活用したい。手裏剣と刀を使い分けるニンジャプレイにも最適だ。
グリムリーパー・スタイル
両手武器を装備していることが条件。起動する追撃の火力を上昇させ、隠密時の命中ダイスを増やす。両手武器にも関わらず、追撃さえあればかなりの高係数。さらに、命中ダイスを増やす効果は《フェイタルアンブッシュ》との相性が良く、隠密白兵型の根幹をなす特技の一つである。最悪、どちらかだけでも適用できれば十分と割り切ってもいいかもしれない。《ウィークポイント》を使えば一応自前で追撃を用意することは可能。
ブラックウィドウ・スタイル
軽量武器一つだけを装備していることが条件。攻撃力が上昇し、隠密だとダメージも強化される。軽量武器は火力に劣るため、これを取得して補うのはほぼ必須と言える。元の攻撃力が低い武器種別であるから、2倍で参照するのではなく固定値で伸ばすのは相性が良いと言える。隠密時の効果がないと火力不足になってしまうため、隠密型向け。小さな武器で陰から仕留める、「暗殺者」のイメージにはかなり近いスタイルだ。
ブラックウィドウ・スタイルⅡ
《ブラックウィドウ・スタイル》の上位特技。CR11以上用である点と、隠密時の効果がDEX基本値を参照する点が違う。SR上限は1になったが、隠密時の効果は《ブラックウィドウ・スタイル》SR3を上回る。これを使うなら、《トレーニング:DEX》や《猫の敏捷》が火力に直結するため是非取得したい。
盗剣士
シールドストライカー・スタイル
盾を装備していることが条件。攻撃力が増加する。盾を持つなら必須。特にデメリットはないが、さすがに二刀流や両手武器には火力で劣る。係数自体は優秀なため、盾装備の低火力をある程度補うことができる。
防御力と火力をバランスよく保つための特技と言える。
シールドストライカー・スタイルⅡ
《シールドストライカー・スタイル》の上位特技。効果がガラッと変わり、《かばう》《テイクオーバー》時のダメージを減少する効果となった。SRを伸ばせば攻撃力や盾の防御力を上昇させられる。火力自体は《シールドストライカー・スタイル》よりも低下してしまうが、サブ盾性能は上昇するため、盾を持たない型とは違う活躍ができる。また、肩代わりダメージ減少効果はSRに応じて効果が上昇するため、SR2以降の効率がとてもよいのにも注目。SR1では大した効果がないため、取るならSR3まで取ってしまいたい。
ジャグラー・スタイル
[投擲]武器1つだけを装備していることが条件。「片手2倍スタイル」の一つ。至近距離への射撃攻撃が可能になり、SR2では命中が上昇する。投擲武器は攻撃力も射程も低いため、火力や接敵リスクを補うためにほぼ必須。投擲武器による命中減少を補うことができるSR2効果も悪くない。
ハイランダー・スタイル
両手武器を装備していることが条件。待機や未行動を条件に様々な効果を得られる。常に待機するのはリスクも大きいため、《スクランブル》を用意しておきたい。火力増加量が能力値依存であることや、防御判定・ヘイト減少という効果の関係上、ある程度のCRで使いたいところである。考えなしに使っても満足な効果を得られない、玄人向けのスタイルと言える。
フラッシュエッジ・スタイル
白兵攻撃可能な[片手]武器を2つ装備していることが条件。[二刀流]状態になり、攻撃力を合計できる。SR2では、起動した追撃と同じ直接ダメージを飛ばすことができる。追撃型ではすさまじい火力を発揮できる。トータル火力では、全職業でも随一。強烈な追撃コンボをかましてやろう。
吟遊詩人
ハープボウ・スタイル
弓を装備していることが条件。《マエストロエコー》《エクセプショナルブロウ》のヘイトを0にできる。SR2では弓の射程延長、SR3では《リピートノート》の射程を延長する。弓を扱うならSR2にしてヘイト軽減と長射程で攻撃していきたい。SR3効果は扱いが難しく、《リピートノート》を主体にする型ではSR1の効果は半減、SR2はほぼ無意味になってしまう。SR1だけ取得するのなら、《シェイクオフ》でよい場面も多いため、重ねて取得するかSR2にはしておきたい。
バルド・スタイル
楽器を装備していることが条件。[楽器]特技のヘイト上昇値を減らす。対応特技を使うなら条件は自然と満たせるし、ヘイトが嵩みがちな[楽器]特技のリスクを減らせる。SRは使用する特技と相談して決めたい。
ブレイドシンガー・スタイル
白兵攻撃可能な武器を一つだけ装備していることが条件。白兵攻撃でダメージを与えると、[援護歌]によるヘイト上昇を軽減できる。片手武器であればさらに攻撃力上昇もできる。SR2以降の効果は、一部の上位特技専用となっている。吟遊詩人の弱点である、援護歌によるヘイト上昇を軽減できる。前線に立って武器を振るうのであればぜひ取得したい。POW次第では片手武器の方が火力が出るため、どちらを使うかは考えても良い。
魔法攻撃職
フォアストル・スタイル
素手であることが条件。SR1で行動力、SR2で命中、SR3で魔力が上昇する。杖を持てなくなるが、高い効率で能力を強化できる。補助スロットこそ消費するものの、両手杖との魔力差はSR3効果で補え、SR1,2効果も中々強力。拡張ルールブック導入でプレフィックスドアイテム効果が強くなったため、杖を持てないデメリットはかなり大きいが、資金の節約などを考えれば使用価値は十分ある。
妖術師
クールキャスト・スタイル
片手が空いていることが条件。《スペルマキシマイズ》《デスクラウド》のヘイトを軽減し、SR2ではさらに魔法攻撃一つのヘイトを軽減する。両手杖を持てなくなることから、火力が下がってしまうのが難点。ヘイトを低めに保つ戦略であれば採用できるか。
ソードソーサー・スタイル
剣を装備可能になる。剣を装備していると、魔石を手に持てるようになる。SR2では、回避と抵抗が上がり、SR3では物理防御力が上昇する。耐久力を上昇させ、前線に立ちやすくなる。魔法剣士はロマンがあるが、やはりロマンの面が強く、かなり扱いづらい。《ガシアスフォーム》と合わせて回避ビルドなんてのもできなくはない。
召喚術師
マニピュレイター・スタイル
《コールサーヴァント》を取得しており、片手が空いていることが条件。《コールサーヴァント》のヘイトを0にできる。実質的にヘイト1点の軽減であるが、両手杖を持てなくなることから火力や回復性能が減少してしまう。様々な[従者召喚]を使い分け、臨機応変に活躍することが求められる。
付与術師
エイドロン・スタイル
素手であることが条件。素手の攻撃力と魔力を飛躍的に上昇させ、シーン開始時に[幻影武器]タグを得る。SR2では毎ラウンド[幻影武器]を得られ、SR3では[幻影武器]の数に応じた軽減を得る。幻影武器を生み出して戦う、ロマンあるスタイル。攻撃力が上昇することから、武器攻撃もできなくはないが結局魔法攻撃の方が無難。プレフィックスドアイテムの杖や魔石には劣るが、悪くない魔力を確保でき、資金の節約になる。《ネイリングカース》《ウェポンシタデル》はこのスタイルを前提としている。SR1効果ではブリーフィングシーンの開始時にもタグを得られ、戦闘開始時にはタグを2つ持っているはずだが、一応GMに確認しておこう。
ゲイザー・スタイル
[頭部][外套]を装備していないことが条件。BSを与えると、直接ダメージも与えられるようになる。BSの数で実質的な火力が変わるため、《アストラルヒュプノ》《ソードバインドホステージ》《アストラルバインド》と相性が良い。《ウィークポイント》と合わせても良いだろう。付与術師では一番使いやすいスタイル。[頭部][外套]を装備できないため、一部のプレフィックスドアイテム効果を使えなくなるのが弱点。
サステナー・スタイル
補助装備スロットが空いていることが条件。SR1では2つ、SR2では1つ空いている必要がある。[支援]特技を3つまで維持できるようになる。補助装備の数に制約はできるが、強力な[支援]特技の維持数が増える。支援能力を強化する、最も付与術師らしいスタイルと言えるだろう。